08 // 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. // 10

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[edit]

tb: -- | cm: --

星恋詩Ⅷ 鬼の話 

こんばんは。

前回の星恋詩を更新してから3カ月も経ってしまいました。


今月はやたらぶっ飛ばして書いてます……!

なのに私の小説のキャラがことごとく、対談バトンとか向いていなくて悲しくなります。


画力と反比例して、書いた小説の量と反比例して、

下がるのは……



学力!


いや、しかし、まだだ!

最近は学力も伸びているようだ!



これは……

上げて落とすパターンかッッ!!!


ち、ちくせう!!





はい、星恋詩はじまるよーーーー!(笑)










【今回はリンクする話があります。初めて読まれる方はこちらから】



男はまた,歩いていた.

乙女と別れてから,男は時折つと立ち止まり天を見上げた.

そしてまた,ゆっくりと歩き出した.

天から届くのは僅かな光で,辺りは深い闇だった.

男はかつて此処に居て,時折顔を覗かせる星達と話をしていた.

大きくため息をつき尾を小さく揺らし,星を数個地へ散らす.

地へ落ちた星は低く舞い,ナニカにぶつかって弾けて消えた.

ナニカはカラカラと音を響かせて,幽かな光を出しながら転がって行った.

其れを始終見ていた男は,転がっていくナニカを目で追い,

三度ゆっくり瞬きをした.

首を傾げて前を向き,男がまた歩き出す.

遠くでまた,カラカララと音が響き,幽かな光が闇を踊った.

何処からか転がってくる其れを拾おうと,男が屈んで手を伸ばすと,

触れたところが一層光り,やがて溢れて弾けて消えた.

後には星の欠片が残った.

また,音が響く.


カラカラカラ

高く深く

カラカララ

遠く響く


耳を澄ませて目を凝らし,

男は音の主を探った.

シャラと尾が振れる.

男が見つめた闇の向こうには,幽かに淡い光が揺れていた.

不定期にカラカラと音が響き,ナニカが他方に転がる.

男はシャララと尾を振りながら,其処へゆっくり歩いて行った.



歩くうち,カラカラという音は大きくなった.

そのうちカラカラに小さなシャラと言う音が混ざった.

幽かな淡い光の中に,ヒトカゲが揺れた.


「嗚呼,貴方ですか.今晩は,星売りさん」


ヒトカゲは一本角の鬼だった.

鬼は男に背を向けたまま,何やら手を動かして,肩越しに男を見て微笑んだ.


「私の事を御存知なのですか?」


男は鬼の手を見つめ,不思議そうに問うた.


「ええ.貴方は此処らでは少々有名ですよ」


鬼はもう男を見て居なくて,手を動かしながら答えた.

鬼が手を広げると,淡く光る欠片がカララと転がった.


「私はもう,星売りではないのです」


「おや,では何と呼べば良いでしょう?」


やはり鬼は振り向かず,手を動かしていた.

男は暫く考え込んだが,解らなかった.

男が黙ってしまうと,鬼は手を止め男へ向き直った.

カララという音は止み,淡い光が消えた.


「私にもよく,解らないのですよ」


「解らない?」


鬼が訝しげに眉を顰めた.


「私は,私が何であるのか解らないのです」


男が視線を落とす.

シャララと星が三つ落ちた.

黙って聞いていた鬼は,只ジッと其れを見ていた.

星が弾けて消えるのを見届けると,鬼は地面に腰を下ろした.

乾いた土がカサリと笑う.鬼が促して,男も横に座った.

鬼は男を見つめて,ゆっくりと口を開いた.

低くなく高くない,凛と響く声.


「貴方は祭りで出会った鬼の子を,天へと渡したそうですね」


「嗚呼,御存知でしたか」


「ええ.あの子の父は,天で星を創る数少ない鬼の一人です.

僕達の中では,中々有名なのですよ」


男が天を見上げる.

遠くでリンと星が歌った.

鬼の子の父が天で星を創る様を,男もかつて見た事があった.

鬼の子は男が会わせた織り姫に連れられて父の元へ昇っていった.


「鬼は皆,星生みの力を持っています.

只其れは天で創ったものでないと,完全なモノにはならない.

だから,鬼たちは皆天へ昇る事を願い,天へ昇った鬼達を誇りに思うのです」


そう言って,鬼は手で星を創って見せた.

其れは大層不格好で,カラカラと鳴りながら淡い光を放って居た. 

鬼に渡された星を受け取ろうと男が手を伸ばすと,

星は男の手をすり抜けて地面を転がって行った.

男が首を傾げると,鬼は声を上げて笑った.


「あの子は,父から譲り受けた強い力を持って居たけれど,

僕達がどんなに教えても,上手く星を創る事が出来なかったのです」


嗚呼なるほど,と男が呟いた.

男の尾が振れ,シャラと星が舞った.


「けれど貴方は,あの子に何かを伝え,天へと送り出してくれた」


「私は何もしておりませんが」


男が淡々と答えると,鬼がクスリと笑った.

男が眉を顰めて鬼を見た時,鬼は天を見上げていた.

男も天を見上げる.

星が一つ,此方を覗いていた.

男がジッと見つめると,星は隠れて見えなくなった.


「貴方は元々此処に居て,また天から堕ちて来たのだと聞いています.

ずっと旅をしているそうで」


「何でも御存知なのですね」


男が小さく笑った.

目は遠くを見つめていた.


「ずっと此処に居ると,色々な事が聴こえてくるのですよ」


鬼も小さく笑う.

遠くで星の音が聞こえた.

風が吹いて,獣の子の遊ぶ音が聴こえた.

何処かで芽の出る音がする.


「僕は此処で,不格好だけれど光を持つ不完全な星達を以て闇を照らします.

其れが此処を通る者達の細やかな道標となるように、と」


鬼は手の中でカラカラと,星を転がし微笑んだ.

星は不格好で,綺麗なモノとは言えなかった.

けれど幽かな光は確かに,暗い闇を照らしていた.


「貴方もそうすると良い.あの子にしてあげた様に,貴方が旅で得たモノを誰かへ伝え,誰かの道標となるといい」


鬼はスックと立ち上がり,大きな,不格好な星を一つ創った.

男も後から腰を上げる.其れを見て,鬼は星をゆっくりと地面に置いた.

光はやはり微弱であったが,他に転がる星達と比べると大層明るく光っていた.

鬼がそっと星を押す.

星はカラカラと転がって,先の道を照らしだした.


「また此処へ来て,何と呼べば良いのか教えて下さい」


鬼が微笑みお辞儀をする.

男も目を瞑り頭を下げた.


「ありがとう」


一度だけ振り返り,尾を振ると星の照らす先へ歩いて行った.



闇にカラカラと星の音が響いた.



一本角の鬼
この話を書くきっかけになった絵↓

星を運ぶ CLICK



夜空を創るのは鬼の役目 

急がないと遅れてしまうよ


という絵だったはず



今回は、星恋詩のラストの絵の描き方を、少しばかり変えてみました。

紗那さんのリクエスト絵を描くべく(まおーもう少し待ってください…)、絵面を改造して画力があがった模様。

鬼の髪型が気に入っていますなんて口が裂けても言いませんが。

最近ツーブロックが好きで、ついこの前まで自分もそうだったのですよ……笑


最初は何も決まっていなくて、手探り状態だったこの話も、向かうところが定まって来ました。

ラストも、大まかなものは決めています。

受験期には、長くブログを手放さなければならなくなるので、その前に決着をつけようかな、とも考えています。

ただ、私が星恋詩から離れるのが寂しいのが難点ですが(笑)


これから男がどう動いて行くのか、男は自身を見つけられるのか、見守ってください。

2013/12/07 Sky
関連記事
スポンサーサイト
星恋詩※連載中の関連記事

カテゴリ: 星恋詩※連載中

テーマ: 自作小説 - ジャンル: 小説・文学

[edit]

« 星畑  |  おおおぉ、何ということだ。 »

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://tegamibatilove.blog.fc2.com/tb.php/186-93f33276
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

ドロップダウン リンク

Twitter

FC2プロフ

バナー

最新コメント

最新記事

カレンダー

カテゴリ

ボタン

月別アーカイブ

blogram

ブロとも一覧

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。